Instagram広告のターゲティングとは何?特徴や設定方法を解説

Instagramでよく表示されている広告ですが、広告を出す時にターゲットをどのように決めているのか気になる人もいるのではないでしょうか。

広告を見てほしいユーザーは、ランダムで決められているわけではありません。細かくターゲットを設定して、狙ったユーザーに見てもらうように戦略が立てられています。では、どのような流れでターゲットが決められているのでしょうか?

今回はInstagram広告のターゲティングについて、特徴やターゲットの設定方法について解説します。この記事を読むことで、ターゲティングの種類や成果を上げるためのコツについても把握できるので、ぜひ参考にしてください。

目次

Instagram広告のターゲティングとは

ターゲティングとは、ユーザーの興味・関心や普段閲覧している投稿をもとにしたデータなどを活用して、広告を発信することです。広告よるターゲティングをする際、どのようなユーザーに的を絞って広告を出すかを考えます。

広告を出すには費用がかかります。ターゲティングをしないで広告を出すと狙っていないユーザー層に広告が配信されてしまい、費用対効果を得られません。限られた予算で狙ったユーザー層に広告を見てもらうためにも、ターゲティングをしっかり行うことが重要です。

Instagram広告のターゲティングの特徴

Instagram広告のターゲティングには、以下の2つの特徴があります。

ターゲティングの特徴
  • Facebook広告のデータが使える
  • ターゲティングを細かく設定できる

どちらの特徴もターゲティングをする上での大きなメリットなので、ぜひ参考にしてください。

Facebook広告のデータが使える

Instagramで配信されている広告は、Facebookのデータを活用しています。Instagramにはユーザーの住所や生年月日などの個人情報を出している人は多くありません。そのため、Facebookの豊富なデータをもとにターゲティングを行えるのは大きなメリットでしょう。

InstagramはFacebookを運営しているMETA社の傘下であるからこそ、膨大なデータを活用できるようになっています。ターゲティングの精度も他のSNSと比べても高いため、Instagramでの広告効果も出しやすくなっています。

ターゲティングを細かく設定できる

Facebookのユーザー情報が使えるため、他のSNSよりも細かなターゲティングが行えます。Instagramユーザーの興味・関心データも組み合わせることで、より高精度なターゲティングができるようになっています。

他のSNSにはFacebookと同じくらいのデータを持っているところが少ない分、Instagramにとっては大きなアドバンテージとなるでしょう。明確なペルソナを持っている企業や、ターゲティングを細かく設定して広告を出稿したい企業にとっては有利に働きます。

ターゲティングの種類

ターゲティングには主に以下の3つがあります。

ターゲティングの種類
  • インタレストターゲティング
  • ユーザー属性ターゲティング
  • カスタムオーディエンス

それぞれ以下で詳しく解説するので、どのようなものなのか覚えておきましょう。

インタレストターゲティング

インタレストターゲティングには「興味・関心」と「行動」の2種類があります。ユーザーがInstagram上で「いいね」や「コメント」などの行動や、フォローしているアカウントなどからターゲティングを行います。

ユーザーの行動をもとにカテゴリを設定して、広告の発信ができるようになります。「興味・関心」と「行動」のカテゴリには以下のようなものがあります。

興味・関心
  • スポーツ・アウトドア
  • テクノロジー
  • ビジネス・業界
  • 買い物・ファッション
  • 趣味・アクティビティなど
行動
  • 記念日
  • 旅行
  • 海外駐在
  • 端末情報
  • 位置情報など

「行動」はユーザーのスマートフォンの利用状況や、行動データをもとにターゲティングが可能です。注意点としては、ターゲットを絞りすぎると広告量が減ってしまうので、どのカテゴリを重視して広告を出すのかが重要になります。

ユーザー属性ターゲティング

ユーザー属性ターゲティングでは、地域や年齢、性別・属性の設定ができます。それぞれのカテゴリを詳細に設定することで、狙いを絞った広告の出稿ができるようになっています。

属性には学歴や仕事、子どもの有無などの設定が可能です。属性の設定はペルソナが明確に決まっている場合には、より細かく設定できるでしょう。

年齢は年代ごとのように大まかに分けられているわけではなく、1歳単位で設定できます。Facebookのアカウントがある場合は生年月日から算出されますが、アカウントがない場合はInstagramのフォロワーから推測して算出されます。

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスでは、企業がすでに持っている顧客データをアップロードして、データをもとにターゲティングする手法です。自社の商品を利用しているユーザーやリピーターに絞って広告を配信したい時に効果的です。

電話番号やメールアドレス、FacebookのIDなどを活用でき、細かくターゲットを絞れます。既存の顧客に広告を配信するときに使えるのはもちろんですが、反対に新規のユーザーのみにターゲットを絞って広告を流すことも可能です。既存のユーザーを避けてのパターンができるのも、カスタムオーディエンスの特徴です。

ターゲティングで成果を上げるコツ

ターゲティングで成果を上げたい場合、以下の3つを意識しましょう。

ターゲティングで成果を上げるコツ
  • ペルソナの設定を徹底する
  • 異なるターゲティングを同時に行う
  • ターゲティングを細かく設定しすぎない

ユーザーにしっかり刺さる広告を出したい場合には不可欠な部分なので、参考にしてください。

ペルソナの設定を徹底する

ターゲティングを行うには、広告を見てほしい人物像の設定が必要です。年齢・性別・どのような悩みを持っているかなどを細かく設定し、ペルソナが求めるような商品やサービスを届けられるような広告戦略を練ります。

ペルソナを設定することで、広告を見てほしいターゲットへの訴求が可能です。ペルソナ設定をしないとターゲットがブレてしまい、思ったような費用対効果を得られない可能性が出てきます。効果が出ていない場合は、ペルソナを一から設定してみることも検討してみましょう。

異なるターゲティングを同時に行う

初めてターゲティングを行う場合は、ターゲティングを複数設定して広告を配信してみましょう。複数配信することで、ターゲット層から効果が得られているかの比較ができるようになります。

一つずつだけでは、本当に効果的なターゲティングができているのか判断ができないため、広告の効果が実感しにくくなります。また、本来狙っていたターゲットよりも、テスト的に設定したターゲットから予想外の効果を得られるケースもあるでしょう。

ターゲティングを細かく設定しすぎない

Instagram広告では興味・関心やユーザーの行動など、細かいターゲット設定ができるのが特徴です。しかし、細かく設定しすぎると広告の配信数が減ってしまい、思ったような訴求ができなくなります。

十分な配信ができないと、本来見てもらいたかったユーザーに広告が届かない事態にもなるでしょう。ターゲティング設定の画面では「推定オーディエンスサイズ」があり、ターゲティングの幅を3段階で判断してくれます。狭いと判断されている場合はターゲティングを見直してみましょう。

ターゲットの設定方法

ここまでターゲティングの特徴や成果を上げるコツについて解説しました。ここでは、ターゲティングの設定方法について解説しますが、設定はFacebook広告マネージャを使います。ターゲティング設定の手順は以下の通りです。

ターゲティング設定の手順
  • カスタムオーディエンス
  • 地域の設定
  • 年齢・性別の設定
  • 詳細ターゲットの設定
  • 言語の設定
  • つながりの設定
  • オーディエンスの確認

以下で一つずつ解説するので、実際に設定する際の参考にしてください。

カスタムオーディエンス

自社サイトを訪問したユーザーのデータが蓄積されている場合は、ターゲティング範囲を絞って広告を出せるカスタムオーディエンスを利用して設定を行いましょう。

地域の設定

地域は日本国内だけでなく、世界各国を対象にして設定できます。特定の地域に居住しているのかや、旅行で訪れているのかといった細かい設定も可能です。

国内を対象とした場合、自社の周辺範囲の指定も可能です。自社から5キロ以内を対象としたり、10キロ以内に住んでいる人を対象にして広告を出せます。

年齢・性別の設定

性別は、Facebookに登録されているユーザーをもとにして設定されます。年齢は13歳から65歳まで1歳単位で設定でき、Facebookのデータを活用できるため、詳細なターゲティングができるのが強みです。

注意すべき点はFacebookのアカウントがなく、Instagramのアカウントだけを持っているユーザーの場合、年齢や性別は推測で出されたものになります。本来狙っていたユーザーにも広告が配信されるケースがあるので、注意が必要です。

詳細ターゲットの設定

興味・関心を決める際は、詳細ターゲット設定を活用します。キーワードを検索窓に入力すると、キーワードに関連した言葉が検索窓の下に表示され、その中から気になったものをクリックします。関連する言葉は、Facebook広告に蓄積されたデータから抽出されたものが表示されます。

カテゴリも豊富な種類が用意されていますが、ユーザーが持つ興味・関心が必ずしもマッチするとは限りません。ユーザーがどのような行動を起こすのかを想定しながらキーワードを決めていくと、興味・関心が設定しやすくなります。広告を配信したら、ユーザーの反応を見ながら変更をしていくのも良いでしょう。

言語の設定

言語の設定では日本語や英語など、対象のユーザーが使う言語の設定ができます。言語は設定をしていない方が広告を発信する範囲が広がるので、特に絞る必要がなければ設定をしなくても問題ありません。

言語を絞る場合は、日本に住む外国人ユーザーを狙いたい場合などに設定すると良いでしょう。

つながりの設定

「つながり」は、アプリなどにアクセスしたり「いいね」をしたユーザーを対象とするか設定する項目です。例として、Facebookのページにアクセスしたユーザーの友達をオーディエンスとして設定すると、同じ興味・関心のカテゴリでも多くのユーザーにリーチができます。また、特定のページにアクセスしたユーザーを外すことも可能です。

ただし、対象を絞り込みすぎるとオーディエンスの範囲が狭くなってしまうので、つながりの内容を確認しつつ広告に見合う条件を見つけるようにしましょう。

オーディエンスの確認

各項目の設定が終わったら、オーディエンスの範囲を確認します。設定の結果、オーディエンスがどのくらいの範囲になっているかを確認できるほか、潜在リーチの人数が見られます。

範囲が広いほど潜在リーチの人数は増えますが、成果が出にくい可能性があります。反対に狭い場合、狙ったユーザーにリーチできると、成果を得られやすくなります。成果が出なかった場合は広告費が上がったり、自動最適化機能の最適化が遅くなるといったケースもあります。

まとめ

今回は、Instagram広告のターゲティングの特徴や設定方法について解説しました。ターゲティングの特徴として、Facebookが抱える膨大なデータが使えるほか、細かいターゲティング設定ができる点が、他のSNSにはない大きなメリットです。

ターゲティングで成果を上げるためには、ペルソナの設定を徹底することや、異なるターゲティングで複数の広告を出すことが成果を上げる近道でしょう。本来は狙っていなかったターゲットから思わぬ反応をもらえる可能性もあるので、特定のターゲットだけに発信するよりも、ジャンルによって柔軟に変えていくことも大切です。

日本だけでなく、世界中でも広く利用されているInstagramに広告を発信して、多くのユーザーに商品やサービスを広めるために、徹底したターゲティングを行なっていきましょう。

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